今年の1月1日より、IBGA世界ブラインドゴルフ協会のハンデキャップ算定方法が変更になりましたので、 お伝えさせて頂きます。
詳細は下記のとおりですが、特筆すべきは、
1、 スコアカードの有効期間:2年間がなくなり、20枚までは無期限となった
2、 ハンデキャップ算定の必要スコアカード枚数は4枚から3枚へ変更
3、 有効スコアカードの内、実際の計算に使われるカード枚数等の変更
以上、
JBGA 事務局
~~記~~
世界ブラインドゴルフ協会 ハンディキャップシステム
2019年12月改訂 (2020年1月1日より有効)
1.概要
1.1 世界ブラインドゴルフ協会(IBGA)は、ハンディキャップによる国際試合において各メンバー国のハンディキャップ計算法を統一するために、このシステムを案出した。
1.2 このシステム導入以前は多くのハンディキャップ計算法が用いられ、試合形式の矛盾と不公平さの申し立てを呼んだ。このシステムの導入により、IBGA認可の大会においてはすべての出場者が平等に勝利の機会を得たものと確信する。
1.3 認可の大会とは、R&A/USGAのゴルフ規則(ブラインドゴルファーのための修正)による競技で、事前にIBGA理事会に承認され、もしくはメンバー協会がその成員のために承認したもので、すべてのIBGA提供イベントもこれに含まれる。
2.開始
2.1 IBGAハンディキャップシステムは2005年1月1日より適用された。ハンディキャップ算出に採用されるデータは、登録プレーヤー(8章参照)による最新の公式ラウンド(7章参照)の結果とする。
3.メンバー協会の責任
3.1 各メンバー協会は国内ハンディキャップセクレタリー(H.S.)を任命する。
3.2 公式ラウンド終了後、国内H.S.は第7項に基づいて、該当するすべてのプレーヤーのスコアカードを入手してチェックを行う。
3.3 国内H.S.は公式ラウンド終了後、下記3.4のように開催運営団体が行う場合を除き、スコアを調整して(下記6.4-6.6参照)、IBGA H.S.に更新情報をできるだけ早く連絡する。
3.4 IBGA提供の大会、もしくは他のメンバー協会成員が参加する大会においては、開催国の国内H.S.が出場者の調整スコアをIBGA H.S.に報告し、必要に応じて他協会のプレーヤーのカードを、確認のために該当協会のH.S.に送付する義務がある。
4.IBGAハンディキャップセクレタリー(H.S.)
4.1 IBGA H.S.は、メンバー団体の国内H.S.が適切なタイミングで適切な情報を提供するよう確認する。
4.2 IBGA H.S.は、すべてのプレーヤの最新ハンディキャップの更新と発表をする。
4.3 IBGA H.S.は、IBGA理事会にこのシステムの運用状況に関する報告をする。
4.4 IBGA H.S.はIBGAハンディキャップコミティーを統轄する。
5.IBGAハンディキャップコミティー
5.1 IBGAハンディキャップコミティーは、このシステムでのハンディキャップに関して論議が生じた場合、それについて判断を下す。
5.2 IBGAハンディキャップコミティーの判断が最終決定となる。
5.3 IBGAハンディキャップコミティーは、IBGA H.S.と2名のIBGA理事で構成される。
6.ハンディキャップ計算
6.1プレーヤーのハンディキャップは、下記のごとく、直近公式ラウンドにおける調整グロススコア(下記6.4-6.6参照)とコースレートの差の平均で、以下のように決められる:
有効カード枚数 | 計算に適用される枚数 | HC調整 |
3 | ベスト1 | マイナス2.0 |
4 | ベスト1 | マイナス1.0 |
5 | ベスト1 | 0 |
6 | ベスト2の平均 | マイナス1.0 |
7または8 | ベスト2の平均 | 0 |
9から11 | ベスト3の平均 | 0 |
12から14 | ベスト4の平均 | 0 |
15または16 | ベスト5の平均 | 0 |
17または18 | ベスト6の平均 | 0 |
19 | ベスト7の平均 | 0 |
20 | ベスト8の平均 | 0 |
6.2 公式ラウンド数が3回未満の場合はこのシステムではハンディキャップは取得できず、IBGA公認のネットスコアによる試合には出場の資格を有しない。
6.3平均値(実ハンディキャップ)の小数点以下の数値を四捨五入したものを競技ハンディキャップとする。例えば平均値が17.5の場合、競技ハンディキャップは18となる。
6.4 公式ラウンドで、ホールごとのグロススコアがネットダブルボギーを超えた場合、そのスコアは調整される。例えば、プレーヤーのハンディキャップが36の場合、各ホールに2打配分される。パー4のホールでスコアが10の場合、グロススコアは8に減少される。つまり、パー4のダブルボギーは6、プラス配分の2打。この場合、スコア10は8に調整される。
6.5ステーブルフォード形式の場合、ポイントがないホールはネットダブルボギーとなる。グロススコアはラウンド全体でそのように算出できる。
6.6 スコアカードが入手できず、グロススコア、コースレート、プレーヤーのハンディキャップのみが情報の場合、グロススコアからプレーヤーのハンディキャップとコースレートを引き、その数値をを6で割ったものをグロススコアから差し引いて調整スコアを算出する。
例えば、ハンディキャップ24のあるプレーヤーが、コースレート72のコースでスコアが120だった場合、調整スコアは(120-(120-72-24)/6)で、116となる。
6.7 スコア3枚で最初のハンディキャップを算出する際にも、上記の手順で行なう。
7.査定ラウンド
7.1 査定ラウンドとは、IBGAまたはメンバー団体が認定し、同大会の他の参加選手、もしくは指定スコアラーがスコアカードを記録するブラインドゴルフトーナメントすべてを指す。
7.2 査定ラウンドはコースレートが少なくとも66以上のコースでプレーしなければならない。
7.3 不完全ラウンド、ノーリターンは査定ラウンドには数えない。例外として、上記6.5にあるステーブルフォード競技がある。
7.4プレーヤーが失格になった場合でも、そのラウンドのグロススコアが確認できればそのカードは査定ラウンドとして数えることができる。
7.5 下記7.5.1、7.5.2、7.5.3に該当し、国内H.S.の推薦により、IBGAハンディキャップコミティーの認可をもって、明記された回数のみ、査定ラウンドとみなすことができる。
i) 晴眼者ゴルファーとの試合ラウンド。
ii) 指定された日に行われるラウンド。カードがマーカーにサインされ、公式ハンディキャップの記載とホストゴルフコースの正式なサインのあるラウンド証明書が必要となる。
7.5.1 準会員は入会後一年目について、そのような追加査定ラウンドを4回まででき、その後は年に2回ずつそのようなラウンドができる。署名付きのカードと証明書は直接IBGA H.S.に送らなければならない。
7.5.2 国内H.S.に遠距離在住と判断されたゴルファーは、2回までこのようなラウンドが許され、署名付きのカードと証明書は直接IBGA H.S.に送らなければならない。
7.5.3非常に特殊なケース(例えば、公認の大会に参加するのに往復7,200km(4,500miles)以上、移動しなければならない、など)において、国内H.S.はこのような査定ラウンドを年間2回まで許可できる。
7.5.4 既に10枚以上の有効スコアカードがあるプレーヤーは7.5に示す追加査定ラウンドは利用できない。
8.登録プレーヤー
8.1 登録プレーヤーとは:
a. メンバー団体からIBGAのサイト・データベースに登録のあるプレーヤー、または、
b. サイトデータベースに登録のある準会員である。
9.競技におけるハンディキャップ
9.1 IBGA公認のイベントで使用できるハンディキャップは、このシステムで算出されたハンディキャップのみとする。
9.2 男女が混合で試合をする際に平等をきすために、トーナメントコミティーによって以下が適用される。
9.2.1 男女がハンディキャップをもって別のティーからオフする場合。
a. 大会コースのコースレートが男子のティーからと、女子のティーからで同一の場合、ハンディキャップの調整は不要。
b. 男子と女子のティーからのコースレートが異なる場合、結果はグロススコアからコースレートを引いて計算される。または、
c.一種類のカード(通常は男子のもの)を使用し、女性のハンディキャップにコースレートの差を加える。
d. 女子が同一試合で男子と同じティーでオフする場合、女子にはコースレートの差に加えてハンディキャップに4打追加されるものとする。
9.2.2 男女がハンディキャップをもって同じティーからオフする場合。
a. 同じティーからオフする場合、ハンディキャップの調整は不要。
b. もし、女子がこのような形でハンディキャップを得た上で、レディースティーからオフすることになった場合、女子のハンディキャップから4打、及びコースレートの差を引かなければならない。
10. ハンディキャップ上限
10.1 各カテゴリーのハンディキャップの上限を以下とする:
B1 B2 B3
男子 54 45 36
女子 63 54 45